こんにちは。鈴木です。
嘔吐恐怖症の人が避ける場面の一つは電車です。
人前で吐いてしまったらどうしよう、お酒に酔っている人が吐いたらどうしよう、など避ける理由は様々です。
電車に乗れないと困る生活をしている人も多いでしょう。
そこで今回は嘔吐恐怖症が電車に乗れるようになるコツについて紹介します。
嘔吐恐怖症が悪化する理由
嘔吐恐怖は電車を避ければ避けるほど強くなります。
不安は避ければさせるほど強くなる性質がありから。
苦手だからと言って避ければどんどんひどくなるのです。
またせっかく電車にのっても、何か安心材料がないと電車に乗れない場合は苦手なままです。
例えば、電車に乗るときにこんなことをしていませんか?
・トイレの近くにいる
・清涼剤のはいった食べ物をでごまかす
・夜や週末の電車は避ける(酔っている人がいるから)
・頓服薬を使用してからじゃないと電車にならない
上記のことをすると、少し安心できるので無理やりやろうと思えば電車に乗れるかもしれません。
しかし、いくら電車に挑戦しても不安なまま原因となります。
「フリスク食べているから安心」となっていると「フリスクなかったら具合が悪くなる」と同じですからね。
持ち歩かないと不安になりませんか?
あえて電車に乗ってみよう
嘔吐恐怖症の人は、ちょっとした体の変化にも「これは吐き気につながるのでは」と考えてしまいます。
いつも体調を気にして、体をチェックし少しでも気持ち悪いと「吐くのでは」と考えて、不安な状況を避けようとします。
不安は避ければ避けるほど強くなります。
吐くことにつながりそうなことに敏感になっているのです。
避けていては克服できません。
「嘔吐への不安がなくなったら電車に乗ろう」ではダメなのです。
克服するためには、あえて電車に乗って吐くことへの不安に慣らしていき、過敏さをとっていく必要があります。
「電車を避けているからもっと怖くなるんだ。電車に乗ることで嘔吐への恐怖を克服しよう」という発想が必要。
次の流れでやってみてください。
不安の弱い電車からスタート
いきなり電車に乗ったら不安だと思いますので、少しずつすすめていくとよいです。
電車に乗るといっても乗る時間帯、一人で乗るか誰かと乗るか、混んでいるか空いていかでも違いますよね。
怖い条件を考えて0(全く怖くない)~100(最も怖い)でランキングを付けてみましょう。
例
週末夜の酔っ払いがいる電車 100
1人で平日夜の電車に乗る 80
家族と平日夜の電車に乗る 70
家族と急行電車に乗る 60
家族と各駅停車の電車に乗る 50
最初は数値の低いところから挑戦していくと良いでしょう。
安心させるようのことはやらない
電車に乗るときは、上述の清涼剤をもっていくなど、安心のためにやっていることをやめましょう。
繰り返しますが、安心グッズをもっていったり、いつでも逃げられる場所にいようとしていてはせっかく電車に乗っても嘔吐恐怖は克服できません。
また「途中で降りればいいや」と考えて安心させながらやっていると、途中で降りられない急行電車などに乗れなくなりますのでご注意ください。
電車にのる時間と回数は多めに
できるだけ長い時間乗るのがおススメです。
一時間くらいはやれるとよいです。
短い時間だと吐き気がひどい時に電車を降りることになります。
具合の悪さがピークで降りると、電車=具合が悪いという記憶が残りもっと怖くなる可能性があります。
具合の悪さは時間と共に改善されていきますので、吐き気がある程度収まるまでやることが理想です。
そして何度もやってみましょう。
一回だけ挑戦しても「大変だったなー」で終わるだけです。
そうすることで「最初は具合が悪いけれど、何もしなくても自然に収まる」と理解でき、嘔吐への恐怖がうすらいできます。
まとめ
嘔吐恐怖を克服して電車にのるためのコツについて説明しました。
最初は大変かもしれませんが、是非試してください。
やり続ければ、いちいち嘔吐への恐怖におびえることもなくなり、生活がしやすくなるでしょう。
自分で克服が難しい時は私と一緒にカウンセリングでやっていきましょう。