こんにちは。鈴木です。
吐くことが怖くて生活をきたす「嘔吐恐怖症」があります。
改善できずに長い間悩んでいる人も多いです。
長い間悩む理由の一つとして、どう改善していいかがわからないということでしょう。
薬を飲んでも、カウンセリングで話を聞いてもらっても、リラックスしようとしてもなかなかよくなりません。
そこで、今回は嘔吐恐怖症を克服する方法について説明します。
認知行動療法で使われている技術を使っています。
悩んでいる人は参考にしてください。
不安は避ければ避けるほど怖くなる
まず知ってほしいのは、不安は避ければ避けるほど怖くなる性質があるとうこと。
嘔吐恐怖も例外ではありません。
嘔吐恐怖の人が避けやすいものの例を挙げます。
・脂っこい食べ物
・週末の駅や電車
・居酒屋
・乗り物
・妊娠
・ノロウィルスに感染しそうな場所
・嘔吐の映像・画像
・満腹感
・トイレ
・飲酒
・薬を飲むこと
思い当たる節はありませんか?
これらのこと避けることによって、一時的には安心します。
しかし、避ければ避けるほど怖さは増し、どんどん症状が悪化していくと思ってください。
また「吐くのではないか」「吐かないように体調に気を付けよう」と思えば思うほど吐き気に敏感になります。
体調を気にするということはずっと「吐き気がないか」と吐き気を意識しているようなものです。
このように不安なことを避け、体調を気にし吐き気に敏感になることで症状が悪化していきます。
不安に強くなろう!
克服するためには吐き気への敏感さを弱くして不安への耐性をつけていきます。
そのためには、先に挙げた不安で避けてきたことに挑戦していくことが必要です。
筋トレのような練習です。
例えば避けていた乗り物に何度も乗って、最初は怖いけれど乗っていくうちに慣れて吐くことへの恐怖が減ってくるというもの。
高所恐怖症の人が高いところにずっとい続ければ、次第に不安感が収まって平気になってくるっていうのは何となく想像がつくかと思います。
あれと同じ原理です。
もちろん、急に不安なことに挑戦してもつらいだけです。
このため自分が怖いと思っていることで不安の弱いところから避けていたことに挑戦し、少しずつ不安の強いところに挑戦していくやり方をします。
ハードルが低いところから少しずつ慣れていこう
まずは自分が避けていることを挙げてください。
その中で、改善していくところを一つ決めていきましょう。
決めたら、ハードルが低いものから高いものまで考えます。
例えば、吐く人が見るのを怖くて外出を避けている人の場合。
①吐いている人の想像をする
②吐いている人の絵を見る
③吐いている人の画像をみる
④吐いている人の動画をみる
⑤外出先で吐きだしたものを見る
⑥外出先で吐いている人をみる
こんな感じで不安に挑戦するリストを作ります。
そして不安の低いところから、少しずつ吐くことへの恐怖心に慣らしていきます。
①の吐いている人を想像するから始めたらなら、それを20~30分考え続けてみてください。
最初は怖いかもしれませんが、何度もやっていくうちに怖さは薄れてくるでしょう。
慣れてきたら次のステップに挑戦、を繰り返します。
他の避けている状況でもこのように不安の弱いところから徐々に挑戦していくことで「避けなくてもいいし、多少吐き気があってもなんとかなる」と思えるように目指していきましょう。
次に実施する時のポイントを説明します。
ポイント①十分な時間をかける
嘔吐への恐怖感はちょっとやそっとでは低下しません。
そこそこ長い時間直面しないとうまくいかないです。
また一回やそこらではダメで、何度もやる必要があります。
恐怖に慣らしていく筋トレみたいなものです。
ポイント②途中で逃げ出さない
不安に挑戦している途中で我慢できずに逃げ出すと余計怖くなります。
このため、不安の弱いところなどやれそうなところから少しずつ挑戦していくことがおすすめです。
ポイント③完全に吐き気を「考えないようにする」を目指さない
「吐き気を考えないように練習しよう」とするとうまくいきません。
「考えないようにしよう」「感じないようにしよう」と思っている時点で考えているからです。
そうすると「吐き気がないかチェックしよう」となりますので、余計吐き気を意識します。
吐き気を完全に気にしないようにするのではなく、吐き気があってもそれほど怖いものではないことを学んでいくことが大切です。
結果として吐き気についてあまり考えなくなることはあるかもしれません。
まとめ
嘔吐恐怖症の克服は不安で避けていたことに少しずつ挑戦していくこと。
そうすることで吐き気への不安にとらわれなくなり、自由に生活できるようになります。
嘔吐恐怖は一人で改善しようとしても、苦しいことが多いです。
筋トレを一人でやっても続かないのと一緒です。
悩んだときややり方がわからない時はご相談ください。