パニック障害の人が電車を克服する具体的な方法

こんにちは。鈴木です。

パニック障害の人にとって、電車は苦手なものの代表格です。
「電車に乗らなければいいだけ」と思っているかもしれません。
しかし、電車に乗れないことで遊びや仕事に影響がある人もいるでしょう。

また電車に乗れない人は、他のところでも避けていることがあり、生活範囲がどんどん狭まる一方になります。
このため、電車を克服するのは必須といってもよいでしょう。

この記事では、パニック障害の人がどのようにしたら電車に問題なく乗れるようになるかについて説明します。
電車に問題なく乗れるようになることで生活範囲が広がり元気になってきますよ。

 まず最初にやるべきこと

 

いきなり電車に挑戦といっても、なかなか難しいものです。
このためやりやすいものから始め、徐々にハードルを上げていくとやりやすいです。
電車の種類、状況、誰と一緒かなど、挑戦するといっても、怖さの程度には差がありますよね。
0(全く怖くない)~100(最高に怖い)として、怖さのランキングをつけてみましょう。
数値の正確性はこだわらなくてOKです。
怖さの優劣がわかればよい程度と考えてください。
やっていくうちに変わってきますし。

あらゆる怖い状況が考えられますが、以下を参考にしてください。

電車の種類でざっくりランキングをつけましょう。
各駅の電車、快速、特急、新幹線、地下鉄、○○線など。


新幹線(のぞみ)100
新幹線(こだま)90
地下鉄80
特急70
快速50
各駅の電車30

同じ電車に乗るにしても

・一人か誰かと一緒か
・頓服薬や水、フリスクなどを持ち歩くか、おいてくるか
・行きか帰りか
・混雑状況

等、条件によって怖さが違ってくると思います。

自分が怖い状況によって、挑戦する順番を考えていきましょう。

例えば、各駅停車の電車から挑戦するとします。
怖い条件は以下
・一人でのること
・満員電車

怖さが低いなぁと思う条件設定を考えてみます。
家族と一緒に空いている電車にのる
一人で空いている電車にのる
家族と満員電車に乗る
一人で満員電車にのる

これを他の電車の種類にも当てはめていきます。

条件によっては電車の種類の怖さのランキングが変わってくるかもしれません。
例えば、新幹線に一人で乗るよりも、薬を持たないで各駅停車の電車に乗る方が怖い場合などです。

 

 できるところから少しずつ

 

一通り考えたら、一番怖くないところからやっていきましょう。
多くの人にとって「誰かと一緒に各駅停車で空いて電車」がやりやすいです。

「まずは一駅からやって、少しずつ延ばしていく」っていうのもアリですが、うまくいかない場合があるので注意が必要です。
一駅だと怖さのピークの時に降りてしまいます。
そうすると「あー、やっぱり電車にのると怖い」という記憶が残り、なかなか克服できないのです。

克服するためには不安が上がっていったとしても時間が経つと下がってくることを経験することが必要です。
このため最低でも15分、できれば不安が十分に下がるまで電車にのることから始めていくことがおススメです。
中途半端に怖い電車に挑戦してすぐに降りるより、不安度の低い電車で十分に不安が下がるまで乗った方が克服に向かいます。

一つのことができるようになったら、徐々に不安の高いところに挑戦していきましょう。
「ここだけはやりたくない」というものがあるうちはパニックは克服できていないと思ってください。
安定した生活をしばらく送れても、何かのきっかけですぐに悪化してしまう可能性が高くなります。

 

 電車の中での過ごし方

 

電車の中では余計なことをするのはやめます。
気をそらそうとして、スマホをみたり、音楽を聴いたり、外をみたりするのは、不安から逃げようとしているので、恐怖感が低下しないのです。
「気をそらさないと大変なことになる」というのもパニックの囚われです。
その他不安になったら頓服使用、水を飲むなども同じ。
「薬を持たないと不安」になっていませんか?
電車にのるための一時しのぎをしているといつまで経っても不安に慣れません。
パニック克服のコツは電車に慣れることではなく、パニックや不安があってもやり過ごす経験をして不安に慣らすことなのです。
何もしなくても自然に収まるのを体験しましょう。
何度も経験していくうちに不安でもやり過ごせることが理解できるので、電車にのっても怖くなくなってきます。

 

 筋トレと同じように何度もやろう

練習は毎日できれば一番よいのですが、難しいという人は週に2~3回はやりましょう。
2週間以上間隔があくと練習の効果が低くなるといわれています。
筋トレと同じですね。

どう練習していけばよいかわからないって人はカウンセリングで相談にのっています。場合によっては私と一緒に電車にのる練習もできるので、一人だと勇気がでないという方もご相談ください。

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