こんにちは。鈴木です。
パニック障害の原因って何か知っていますか?
ネットなどで調べると脳内物質、ストレス、親子関係とか、いろいろと出てきます。
実はどれも違います。
多くの人がこの原因探しを間違った方向で考えることで悪化していきます。
では、何が原因なのでしょうか?なぜ、悪化してしまうのでしょうか?
この記事では、パニック障害の原因と対策について書いていきます。
原因探しをしている人は参考にしてください。
意外と知らないパニック障害の原因について
いきなり、結論から言うとパニック障害の原因は、未だにわかっていないのです。
よく「セロトニンがー」「ストレスがー」「性格がー」とか言われていますが、原因ではありません。
きっかけだったり、悪化要因だったりはしますが、「原因」ではないのです。
ストレスがかかった人が全てパニック障害になるわけではありませんし。
色々といわれている「原因」はあくまでも仮説にすぎません。
○○病院のお医者さん、偉い学者さんなどが言っている、書いている本など含めてぜーんぶ仮説です。
パニック障害に限らず心の病気は全般的に原因が特定できていないのです。
ネットなどで「これが原因です!」ときっぱり書いてあったらウソだと思ってもらってかまいません。
原因は特定出来ていないのですが、良くなる方法がわかっているのが心の病気の特徴。
現在研究で効果が実証されている治療方法の選択肢についてはこちらの記事を参考にしてください。
骨折をした原因がわからなくても、骨折は治せるのと同じです。
ですから原因探しはする必要はないのです。
むしろ、原因探しをすることにより悪化するなどデメリットがあります。
原因探しをすることによっておこるデメリットは2つ。
原因探しのデメリット① 治療が遅れる
原因探しをすると治るのが遅れます。
「原因は性格だから性格改造が必要だ」「親子関係が原因だから、親にあやまってもらわなくてはいけないのだ」「セロトニン不足が原因だからセロトニンを増やす食べ物を食べた方がいいんだ!」とか、なんの科学的根拠もない「治療法」に行きがちになるからです。
やっかいなのはパニック障害は偽の薬でも効くことがあります。「プラセボ効果」といって思い込みで軽くなってしまうやつです。
よく頓服薬を飲んだら「5分もしないうちに聞いてきましたー」とか、そんなに速く効くはずがないので、効いたと思っている人なんかはそうですよね。
根拠のない治療法でも「効いた感」があることがあって、一時的によくなってしまうことがあります。
もちろん治っていないのでぶり返すことにはなりますが。
どちらにしろ、適切な治療のたどりつかず、結果的にどんどん治るのが遅くなっていきがちです。
原因探しのデメリット② 不安が広がってくる
原因探しをすると、だいたいパニックが起こった時の状況や、過去やっていたことと結びつけてしまう傾向があります。
電車でパニック発作が起こって「電車とか逃げられない状況になるとパニック発作が起こる」と「逃げられない状況」と原因を結びつけます。
そうすると電車が怖くなってきますよね。
その後、多くの人は電車だけでなく原因と結びつけた他の「逃げられない状況」を考えだします。
エレベーター、美容院、歯医者、行列、助けの得られない場所などなど。
「こういう場面で発作が起こったらどうしよう」と想像が膨らんで、怖い場所や状況が増えていきます。
他の例だと「発作が起こる前にカフェインを摂取したのが原因だ」、と考えたとします。
確かに発作を起こしやすくする作用はあるのですが、原因と決めつけ、過度に気を付けると不安は広がります。
コーヒーだけでなく、カフェインがはいっていると思うもの全般が怖くなり、どんどん食べられないものが増えていきます。
このように不安が広がってくるのです。
ですから、原因探しはしない方がいいのですよ。
まとめ
パニック障害の原因探しは意味がないだけでなく、悪化要因にもなります。
「何が原因か」ではなく「何が悪循環になっていて、どうやったらよくなるか」を考えていくことでパニック障害は改善していきます。
ネットの情報に惑わされず、薬か認知行動療法かどちらかの治療を受けるようにしていきましょう。